2024年7月22日月曜日

最終兵器の目  新しい古代の神話 大国王2 大己貴

  『日本書紀』では、脚摩乳の娘の奇稻田姫が大己貴を生んで、国譲りを記述する。それに対し、『古事記』では、足上名椎の娘の櫛名田比賣の系図を記述している。『日本書紀』は須佐之男の子、『古事記』は須佐之男の婿で、分家が本家を継承しても、嫡子にした。『古事記』において、櫛名田比賣は八島士奴美を生み、八島士奴美は野洲の神だ。八島士奴美は大山津見の娘を妃にし、その子は淤迦美の娘を妃にした。淤迦美は隠岐の神で、その子は天之都度閇知泥上神を妃に迎え、淤美豆奴神が生まれた。淤美豆奴は当然、美豆別之主が思い浮かぶ。天之都度閇知泥上神も天の津の港、対馬の神であり、天若日子も天津國玉と記述して、天の津の国王の子なので対馬から天降ったと考えられる。

淤美豆奴神は美豆別之主と考えられ、天津神の子で久米部・綾部・工部・玉造部を率いて来島している。淤美豆奴神はまた、水臣と考えられ、「八束水臣津野命」が祀る神なのだろう。淤美豆奴神は布怒豆怒神の娘である布帝耳を妃にし、天之冬衣が生まれた。布怒豆は知夫里島の津なのだろう。奈賀の島の豊田は於母島から最も早く着く里だったので、早着里と呼ばれた。地名の最小単位である里だ。知夫里は「霊夫」の里であり、その津の神のようだ。

布帝耳は「夫津」の三国配下の序列2位の三国神であり、手名椎と考えられる。すなわち、隠岐は月讀の対馬が王、大国の大山津見がNo1の配下、三国の於漏知がNo2の配下だったことが解る。天之冬衣の妃は刺國若比賣で、その子が大国主である。天之冬衣は刺國若比賣の婿であり、天降って刺国(若狭)の天若比古と呼ばれたと考えられる。櫛名田比賣の子の八島士奴美も、刺國若比賣の父の刺國大神も継承された大己貴であった。

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