2024年5月6日月曜日

最終兵器の目  新しい古代の神話 音と訓

『日本書紀』と『舊事本紀』は伊弉諾、伊弉冊が三貴子を生んだ。大日孁貴、月神、素戔鳴である。『舊事本紀』は月神を月讀と呼ぶ。しかし、『古事記』は伊邪那美死後に伊邪那岐が生んだ。すなわち、『古事記』の伊邪那美の死後の神生みは、異なる伊邪那岐の夜藝速男の神生み、夜藝速男は伊邪那美を死に至らしめた、その神の説話と考えられる。伊邪那美は外来神で、伊邪那岐が地霊の女神、夜藝速男は男神、夜藝に対して夜美、八神の八比賣が隠されている。

夜藝速男の別名は火之迦具土、この名は、漢字が輸入されてから出来た神名である。輸入される前は、火は「ヒ・ホ」で、音の「カ・フォ」とは言わなかったが、火の神の迦具土は存在した。迦具土によって火傷して伊邪那美は死んでいるので、迦を火と理解している。しかし、亦の名に火之炫毘古、眩しいのだから、日光である。漢字が入って来なければ、音と訓は始まらない。従って、夜藝速男は火の神ではなく日の神と考えられる。迦具土は木の神の久久能智と同じように「日の河木津智」の意味なのだろう。迦具土説話は火焼男や火々焼炭の説話なのだろう。

そして、隠岐や壱岐の岐を「船戸」と訓じ、港の意味を与え、港が国の入り口、顔だったのだろう。船は丸木舟で、岐()は木を祀ったことを意味し、木を祀る鬼道を行い、船は川の淵が港に、丸木が根で淵の根で船なのだろう。竺紫の日向で伊邪那岐ではなく迦具土が最初に生んだのが杖から生まれた船戸神である。伊邪那岐を祀る淡海の多賀の人物が竺紫の日向で神生みは奇妙だ。炫毘古は「カガ」毘古で河ガ、三身國を生んだ娥(ガ・é)皇のガ、中国語発音は「エ」すなわち江である。偶然だろうか。迦を火と考える、漢語を知っている帝俊と共に建国した「三身國」の話である。

縄文時代に国境はなく、『海内經』の対象地域が天であり、山東半島の天民の国の民と肥後の天草の民と、奄美群島の民が異なる民か同じ民かどちらなのだろう。どちらにしても、日本列島人は人種の坩堝、身が黑色(?黒人)、白民(?白人)、長身、侏儒その他諸々の人種が住んでいた。そこに、アカホヤ、空白となった九州に舟で外地、天民の国に居た聖の帝俊が戻り三身国を生んだのだろうか。

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