2025年5月23日金曜日

最終兵器の目 新しい古代の神話 尾張氏の神話48 弟日賣の国

  咋俣長日子の子は飯野眞黒比賣と息長眞若中比賣と弟比賣である。弟比賣は同一世代に応神天皇妃が存在し、同一世代に同名の姫がいれば、どちらかに、識別できる接頭語が付かないと区別できず、付加されないので同一人物と考えられる。飯野眞黒比賣の子は須賣伊呂大中日子なので、この世代の皇太弟の大中日子は額田大中日子と考えられ、飯野眞黒比賣は高木之入日賣である。そして、飯野眞黒比賣の婿は尾綱根大臣と考えられる。大鞆和氣(品陀和氣)が中比賣の夫で、建内大臣の子の曾都毘古と考えられる。大伴(大鞆)氏日向襲津彦の娘婿だったことが解る名前だ。神功皇后は筑紫に進出して、大伴氏を日向に追い出し、仲国を支配したと考えられ、良く当て嵌まる。

咋俣長日子(品陀真若)の娘達にも矛盾がある。息長眞若中比賣の子の若野毛二俣は母弟の弟日賣眞若比賣を妃に忍坂大中津比賣を生み世代が違う。すなわち、『古事記』の弟比賣は一代ズレがあるようだ。応神天皇と迦具漏比賣の娘の忍坂大中比賣も記述されるが、これは景行天皇と迦具漏比賣の子が入り込んでいる。

若野毛二俣の母弟は弟日賣だが、弟日賣は大根の娘(『日本書紀』は八坂入日子)、大根は恐らく十市根の父、その娘の兄達子の婿が大碓、弟日賣は大荒田が婿で二代目大碓、孫が神功皇后、高国・仲国・弟国の女王で娘婿が杙俣長日子、その娘が弟比賣と引き継がれている。八坂入日子の娘の弟比賣は大筒木眞若の妃の義娘で、大筒木眞若は印色入日子の可能性が高い。高国は輕島(高島)、仲国は安芸(島根・広島・山口)、弟国は三上山近辺である。

弟比賣は息長水依比賣の子の多多須道主の娘が国に戻る途中に薨じた場所の名を弟国と名付けたことから始まった。多多須道主は丹波(タニワ)の河上の摩須郎女を妃にして、丹波の氏を持ったが、比婆須比賣の子も孫も、婿が入日子と、入国の王の名を持つので、息長氏の住む場所、御上神社を祀る三野が弟国と考えられる。忍坂大中津比賣の妹も弟姫で、「弟姫随母以在於近江坂田」と坂田に住んでいた。三野國造は輕嶋豊明朝の時に弟彦が國造になり、それ以前は首都の一部だったので、国造は存在しない。

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