2023年8月9日水曜日

最終兵器の目  新『日本書紀』 履中天皇前期1

  磐余稚桜宮天皇は伊莒弗大連である。同じ宮の大連は襲名して、一宮一大連に記述されているから、異様だ。本来、磐余稚桜宮天皇の時は五十琴宿祢だが、中津王に殺害されたため、伊莒弗が即位したと思われる。皇后の香兒媛を受け継ぐ媛が生き残ったのだろう。そして405年に皇后が変わった。伊莒弗の妃は倭國造の祖の比香賀君の娘の玉彦媛である。倭國造の祖の比香賀君の子と思われる吾子篭、「素好仲皇子」と仲皇子と同盟関係である。仲皇子の妃は倭君の羽田矢代宿禰、倭君の後継者が黒媛の夫の倭國王の墨江()中津王なのだろう。「太子疑其心欲殺則吾子篭愕之獻己妹日之媛」の太子は中津王の子の黒川宿祢だろう。太子と呼べるのは、稚桜宮太子の伊莒弗か、女国の太子黒川宿祢である。その妃が日之媛で、「倭直等貢采女」と倭直の娘が女国の王、倭直は倭國造だ。

  天皇は宗廟がある宮、物部氏は「大神奉齋殿内即蔵天璽瑞寶」と記述する。天皇の璽を宮殿に奉納して、その宮の神と同等の皇后、璽を守る天皇は神、同等の皇后を大連が代弁する。だから、天皇は宮なので、皇后の血統が交代するときは宮・天皇が変わる。前の最高実力者が力を失うと、娘の皇后と璽を、息子が婿入りした新たな最高実力者の領地に宮に遷し、前皇后が皇太后となる。新しい最高実力者の娘が皇后、皇后は最高実力者を天皇()の大連に任命した。土地・氏族の象徴は姫、男は他所者で、氏族の構成員は姫に従う。姫の息子の皇太子が氏族長の娘、姫の姪に嫁ぐと、息子が氏族長となる。だから、宮の神の天皇の構成員は同じ名前を襲名して、長ければ百年以上続く。

初代の大連は羸津世襲で尾張氏の祖で、尾張氏が天皇だったことを示す。それ以前は大神君を伊香色雄まで足尼や大祢、大臣として伊香色雄まで奉齋してきた。伊香色雄は尾張氏の天璽瑞寶と布都大神を石上神社に遷した。皇位は伊香色雄と妹の伊香色謎、御眞津比賣と継承された。 そして、次の実力者の建諸隅の妹の大海姫の娘に十市根が婿入りして武諸遇が大連になった。武諸遇朝廷は豐鋤比賣が伊勢大神を祀った。そして、それを継承して、志賀高穴穗宮は皇后が天皇に即位する神の朝廷となったと考えられる。

神の朝廷のNo1が宮主女王、No2が夫もしくは義兄弟の大臣(膽咋宿禰大臣)、そして、比布禮能意富美(?印葉)、尾綱根大臣、建内宿禰大臣(意乎巳)と継承されたと考えられる。大連は直接神に仕えて命じる天皇(神・宮)の代弁者で、大臣は女王が神に仕え、大臣に統治させたと考えられる。大国の王の大臣が意乎巳連になった時、それは、建内宿禰が和迩氏荒田彦に婿入りし、荒田彦死後に、神の朝廷のNo2となった。女王は八田皇后で、仁徳卅八年、350年の正月癸酉朔戊寅だった。

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