神話というものはその民族が同じ神の後裔とアイデンティティーを確立した由緒書きで、当然この由緒ある人物は以前、違うアイデンティティーの集団の一員であったことは当然である。
神話作成のアイデンティティー集団は以前の出身アイデンティティー集団を含めて異なるアイデンティティー集団を飲み込みこんだ史書で、中国は複数の史書に分散し、日本や朝鮮は1つの史書にまとめ上げたもので、別々のアイデンティティー集団をまとめ上げた歴史を記述している。
人々は『山海經』などの神話を「其為人一身三首」・「一首而三身」・「獸身人面,乘兩龍」など頭が3つある人やその逆、獣の体を持つ人が龍に跨ると言ったように荒唐無稽で信じるに足りないとまともに取り合わないでいる。
現代人は漢代の人々が無邪気にあたかも現代の漫画を楽しんでいるように考えて、やはり現代人も無邪気に納得顔をしている。
しかし、神話と思われていた殷が見つかり、更に殷以前の王朝も想定されるにもかかわらずやはり未だに柔軟な考えに至っていない。
『古事記』の「生筑紫島 此島亦、身一而有面四」を誰も4つの顔を持つ人物と考える人は無く、「筑紫国謂白日別、豊国謂豊日別、肥国謂建日向日豊久士比泥別、・・・熊曽国謂建日別」と4国からなる九州と考える。
すなわち、「一身三首」は1島に3国、「
一首而三身」は3島からなる1国のことで、また、「獸身」は毛皮を纏ったことを意味し、福井県は恐竜化石が多く見つかり、その福井県に九頭竜川が有り、化石から龍の伝説が生まれ、9つの山を竜頭と呼び、川を下る筏を龍と呼んだとしたら良く理解できる。
日本では万物に神が宿るといって祭祀対象とし、蛇や狐を祀ることもあり、縄文土器には蛇に見えるようなデザインがあったり、土偶には女性をモデルとしものがあり、女子国も理解でき、もちろん女性が王であっても驚かない。
中国『山海經』・朝鮮『三国遺事』・日本の神話を比較すると、中国は最初から人が生まれていて、『風俗通義』に「燧人(スイジン)始鑽木取火」と火を発見した燧人や同じく『風俗通義』に「伏羲始別八卦,以變化天下,天下法則」と八方などの決まりを定めたのが伏羲で、同じく『風俗通義』に「神農悉地力,種㯏疏,故託農皇於地
」と神農が農耕を始めた。
これら3皇の名が「女媧
・燧人 ・遂人
」など複数あり、火の発見は複数の人が発見したのだろうが、中国の土地が既にあり、国というものが無く、アイデンティティーを持つ前から定住していたことを表している。
そして、「黄帝」が現れ、中国のアイデンティティーたる国が構築されたが、中国建国前に日本海沿岸に「衣冠帶劍」した丈夫国・君子国の存在をはじめ中国の周辺には多くの国々があり、倭は国と呼ばれず、『山海經』に「羲和者,帝俊之妻,是生十日」など帝俊の妻が国産み・国造りを行っていた。
ようやく、全ブログのコピーを終えました。
返信削除これから、ユックリと、読み直していきたいと思います。
なにぶん、知識は無く、理解力も不足しておりますので、とるに足らぬような常識的なことも、お尋ねすることも有ると思います。
宜しくお願い致します。
ありがとうございました。
削除私のブログに知識は邪魔です。
矛盾・疑問に思われましたら、間違いがないか調べて、ご自分のご意見で批判ください。
ただし、偉い先生がおっしゃったというご批判、古文献が間違いというご批判は困ります。
私は私に都合の悪いご意見を喜んで受け付けております。